HISTORY
開発秘話
「患者にとって有効なツール」という視点
デントカルト開発者
ダグラス・ブラッタール教授(故人)
スウェーデン王立マルメ大学 歯学部 名誉教授
「患者にとって有効なツール」という視点
過去数十年にわたって歯科界が直面してきた問題は、むし歯の病因と予防にありました。
工業化された国々においてむし歯の罹患率は非常に高く、破壊された歯質を充填し、置き換えてはまた新しいむし歯が発症するという繰り返しでした。
徐々にプラーク、フッ化物、砂糖の摂取量、唾液など予防に関する知見が得られるようになり、多くの国で予防プログラムが実施され、口腔内の改善が見られるようになりました。
それでも、ある層の人たちはむし歯の高い活動性を示していました。 そこで、個人のリスクを明らかにするために高度なプログラムがつくられるようになったのです。
個人のリスクファクターを分析するいくつかの方法の開発が進んでいましたが、「もっとも有効に使用する方法は?」「データ評価の仕方は?」「どのような予防的行動をとるべきか?」などの重要な疑問が残されていました。
そんななか、私はWHOで歯科の責任者を務め、いろいろなフィールドでの研究を進めていました。そして、あるとき思ったのです。
「私たちが頭の中で考えていることを、患者さんにも考えてほしい」
この視点でデントカルトを開発したのです。