医院&患者さんインタビュー

一生、自分の歯で食べたい!
そんな気持ちを思い出させてくれる存在です。

出島鮎美さん

右から出島鮎美さん、歯科衛生士の伊藤和歌子さん

「私の出発点は、いつも〝食〞」という食育講師の出島鮎美さん。自分の歯を大切にしたいという思いはあったものの、実際にどうすればいいのかわからなかったそうです。そんなとき具体的な行動へ導いてくれたのが、担当の歯科衛生士さんとだ液検査でした。

  • もうむし歯を繰り返したくない。
    じゃあどうすればいい?

    私はもともと歯についてはまったく知識がありませんでした。小学生のときから、歯科検診のたびに「むし歯ですよ」と言われて歯医者さんへ行き、削り、詰める。なんでむし歯になるんだろうと思いながら、これを繰り返していましたね。学校での歯科検診がなくなってからも、詰め物が取れると歯医者さんへ行って治すという生活でした。

    一方で、私は食べることが大好き。今も食にたずさわる仕事をしています。だから「一生、自分の歯で食べられる」を目指す気持ちはずっとあったんです。子どもが生まれて小さな歯が生えてきてからは、「私みたいに何度も歯医者さんに行かなきゃいけないようにはしたくない。歯を大切にしてもらいたい」とも思うようになりました。

    じゃあどうすれば大切にできるんだろう、歯と予防について学びたいなと思っていたとき、歯科衛生士の伊藤和歌子さん(いぐみ歯科矯正歯科)と知り合いました。「自分の歯でなくなると味の感じ方が変わる。美味しさも感じなくなったり半減する」と教えていただいたんです。そして、「だ液検査というものがありますよ。痛くないし、むし歯になる本当の理由がわかります。一度受けてみませんか?」と提案いただいて。子どもより先に、まず私が受けることにしたんです。

  • 自分に合った予防法だから
    〝これならできる!〞と思いました。

    さっそくだ液検査を受けてみたところ、結果は……ひどかったです(笑)。ポツポツのコロニーがたくさんあって、〝ギョギョッ! うわー〞って思いました。私の一番のリスクは細菌。原因は磨き残しの多さと食生活でした。毎日一生懸命やっていた歯磨きは何だったんだろうってショックを受けましたね。「この1年間でむし歯を避ける可能性」も12%だったんですよ。それからです。私が予防に向けて行動を始めたのは。

    まず染め出しをして、プラークがたまりやすい場所を伊藤さんと一緒に確認しました。詰め物が多い左上の奥歯はワンタフトブラシでしっかりクルクルするようになりましたし、歯と歯の間はフロスを使って、全体はタフトできれいにしています。

    また、以前の私は食事の回数がすごく多かったんです。なぜそれがよくないのかを教えてもらいました。だ液には「お口の中を酸性から元に戻すチカラ」があることを知ったので、「食べ続けるのは、ずっと酸性のまま元に戻らなくなるからよくないんだな」と納得できましたね。仕事上どうしても食べなければいけないときには、その後にしっかりリスク部位をケアするようにしています。
    ありがたかったのは、伊藤さんのアドバイス。腹持ちがよいものを選ぶなど食べ物や食べ方の工夫はしても、食べること自体は変わっていないんですよ。「食べることが好きだからこそ、それを大切にしたやり方をしましょうね」と言ってくださって。〝これならできる!″って思いました。

  • 「むし歯を避ける可能性」が
    12%から70%へ大幅に好転!

    最初にだ液検査を受けてから3ヶ月後、もう一度受けてみたら「この1年間でむし歯を避ける可能性」が70%まで上がっていたんですよ!

    だ液検査は、とても簡単なうえに自分の弱点を視覚的にわかりやすくしてくれます。私の場合は細菌が一番のリスクだとわかったので、それまでの「なんとなくの歯磨き」を卒業して「細菌を落とすための歯磨き」にできました。食事も、これまでの生活をベースに無理なく変えることができたんです。歯は大切だと思っていても大切にできていなかった私に、知識と具体的な方法を教えてくれた伊藤さんには本当に感謝しています。

    歯のケアを続けていく日々の中で、「一生、美味しいごはんを自分の歯で食べたい!」という気持ちを何度でも思い出させてくれる。だ液検査と伊藤さんはそんな存在です。

担当歯科衛生士の声

  • 伊藤和歌子さん いぐみ歯科矯正歯科(東京都)

    だ液検査は自分の現状を視覚化できるツールです。やみくもに「歯磨きをがんばればいい」とか「甘いものを控えればいい」ではない、「自分にとっての予防法」を知ることができます。
    どの患者さんもそうなのですが、出島さんとは特にご自身のことを振り返ってもらうコミュニケーションを大切にしました。自分にできる方法を選択し、未来を変えた出島さん。これからもお口の健康を保っていただけるよう、私もサポートしていきたいです。

※記事中の年齢や臨床歴等は取材当時のものです。