「親子が快適に過ごせる場所にしたい」という赤井亮子先生と歯科衛生士の大嶋伽奈さんに、力を入れている親子での予防についてお話を聞きました。
赤井先生:むし歯菌は基本的に親からうつり、その後に発症してしまうお子さんが多いです。0〜2歳のときの親子の関わり方でむし歯のなりやすさが決まってくるので、特にその年齢の時期に力を入れているんです。
初診時のカウンセリングでは必ず、むし歯が予防できる病気であることや親子感染について説明。どれくらいむし歯になりやすい環境なのかを明らかにしてリスク管理していくために、まずはお母さんにだ液検査を受けてもらいます。
すると、今まで自分のリスクがわからないままケアしていた方が何に取り組めばいいのか明確になるんです。
大嶋さん:先日私が担当したのは1歳の親子。お子さんのむし歯を予防するために、お母さんがだ液検査を受けました。今までむし歯の経験はなかったのですが、SM菌もLB菌もとても多かったです。本人も菌を見て「えっ!」とビックリ。こういった検査結果をきっかけにお話を聞くと、普段どういう生活をしているのかも見えてきます。
そして「親子で定期的に予防歯科に通う意味」についてお話し、ブラッシングなどを練習しました。提案したキシリトールも使っていただいています。その後、ご家族でお話されたんでしょうね、お父さんも検査を受けたいと希望して後日来院しました。
お父さんは菌が少なかったので、菌以外のカリエスリスクについてお話しました。お子さんが検査を受けられる年齢になったら、定期的にご家族全員のリスク評価を行ないながら診ていきたいと思っています。